ブロガーたちに感じるMLMの香り。
昨今のブロガーたちの動向をツイッターをはじめとするSNSで見ていると、以前やっていたMLMの空気感を強く感じる。
大前提として言っておくけど、私はブロガーの方々をディスっているわけじゃない。
若い子たちがどんどん自分でお金を稼いでいて、かつそれを自己投資に回したり、運用資金にして投資をしたりしているところもみると、それはむしろ素晴らしいことだと諸手を挙げて喜んでいる。
散財したりキャバクラで豪遊したりといった、ステータス先行の昭和的消費がほとんどなさそうなところが好印象だ。むしろ、堅実なお金の使い方をすることが平成を生きる人たちのステータスになっているのかも?と思うほどだ。
それでも最近SNSで流れてくる、きな臭い感じにはなんだか
ネットワークビジネスのあの感じ。
かつて私もMLM=いわゆるネットワークビジネスをやっていたクチだ。人をセミナーに勧誘し、「この権利すごくない?」なんて息巻いてたわけだ。
だからこそ感じる「独特の空気感」がある。これは感覚的なものだ。
「みんな!ブログやろうよ!」みたいな空気。
わかる。言いたいことはすごくわかる。ブログを人に勧めたい気持ち。
初期投資がほとんどかからず、自分が書くだけなので人件費もかからない。自分の文章を読んでもらえるようになれば、承認欲求というグラスにも水は満たされる。
稼げるの前に「楽しい!」と思って欲しいという気持ちがあるのも理解できる。
けどな!多くの一般人はその空気感で敬遠するんだぞ!と私は考える。
そもそもネットワークビジネスは、月額の管理費、代理店としての購入消費や組織内の流通量に応じて報酬が決まるしくみだ。
仲の良い人とお揃いのものを使っていることを美徳とする日本人の気質と、「みんなで楽しく〜!」みたいなサークル的会合の親和性は非常に高いと思う。
これがブログの業界に持ち込まれた瞬間に、オワコン化すると感じるのは私だけなのだろうか。そしてその雰囲気は間違いなく持ち込まれている。
MLMでいうトップリーダーの位置に君臨するトップブロガーの方々は、ブログという特性上、自らの感性をものすごく大切にしているように感じる。軸がしっかりしているのだろう。そうでなきゃ1億ベースの収益をブログで作るところまではいかない。
ところが、トップブロガーを夢見て参入した新興勢が「お約束仲間内サークル感」を出してくるようだとこりゃ参った〜となってしまう。
仲間はきっと大事だし、そうすることで何か商業的な生産性以外の副産物もあるのだと思う。
ただ私には理解ができない。
新興ブロガー勢の記事を読んでいても、有益な情報がしっかり書かれている。だからこそ残念な気持ちになってしまう。
信用を獲得するために?
よく信用経済という言葉を聞くが、これは圧倒的賛同。
「信用」は、その実態のない曖昧な定義を、一人ひとりが自分の常識とMixして再定義することで生まれるものだ。
だから、最高に曖昧な状態で扱うのがいい。
どんな判断材料も、「え、それって信用するに足る理由じゃなくね?」と考え始めてしまったらおしまいだ。
私は、自分でもびっくりするくらい他人を信用していない。
それは私自身のメンタルを穏やかに保つための策であって、世の中に信用できる人間なんていない ということではない。
その信用というものは、自分でも気づかないうちに 期待 にかわる。
要するに、相手が「こうやってくれるだろう」と盲信することにつながる。これは非常に危険。負けパターン。
結局のところ、私が何かをやりたい と思ったら、それは全て自分で切り拓いていくしかなくて、ブログに限らず、人生とはまさにそういうものだと考えているから。
だから人には頼らない。期待もしない。このへんの文章だけ読むと、人間関係に滅入ってるメンヘラみたい(笑)
人をどんな人が知りたいとき、「今毎日続けていることはなんですか?」と問いかけるのが一番良い。
「一年間毎日欠かさずブログを書いています」といわれれば、とても信頼感がある。
「必ず30分は柔軟運動をしています」といわれ、実際にその柔軟性を披露してもらえば説得力がある。
問いかけるまでしなくても、続けているものを見てみたらいい。
論より証拠。その通りだと思う。
じゃあその証拠がしっかりしていたら?次に大切になるのは論のほうじゃない?
私ならその論をとても大事にしたいと考える。
せっかくビジネスライクなものを作れているのに、なんだかちょっとサークル感が強くて、ブレイクスルーできてない感があるというか。
そう、突き抜ける感じがない。
特定の誰かを言ってるとかじゃなく、なんとなく全体的にみた印象の話。
結局、「自分が生活するのに困らないだけのお金を自分で稼いで好きにやってんだからいいじゃん」という感覚があるように感じるんだよね。
私が夏の暑さにやられたのか、界隈が照り返しで煮え立っちゃってるのかは不明だけど、なーんか「高価な壺を売られる前のセミナー」って感覚が抜けなくてげんなり。
あ、遠くから「えぇ?やすーい!」ってほざくサクラのババァの声が聞こえる...。
もう終わりにしよう。